2015年6月19日金曜日

迷子?のカラス



 ある日の午後、どうも外が騒がしい。カラスの声、それもかつて聞いたことも無いような声です。オオタカをモビングしているときもかなりドスの聞いた声ですが、これほどの迫力はありません。何事かと表通りに面した窓を開けてみましたが、飛びまわるカラスの姿はあるものの、何が起きているのか、さっぱりわかりません。窓を閉めると壁に体当たりするような音が・・・・
 何をしているのか、確かめてみようと今度は裏のベランダへ。ベランダのドアを開けると、そこには思わぬ光景が待っていました。
 
ベランダの手すりに外側を向いてとまるハシブトガラス。口元がピンク色の幼鳥です。ベランダには緑のカーテン用のネット(ハトやカラス除けの目的もある)があるため、侵入したのはいいが、脱出できなくなったらしい。
 親ガラスたちの大騒ぎの原因がまさかここにあったとは・・・・・・

 普段は生ゴミ集積場の厄介者、夜中も鳴き交わす街の騒音源ですが、ここはレスキューしてやらねばなりません。

 その前にしばし撮影と観察を。


 幼鳥の口の中は成鳥と違い、赤いことが知られていますが、虹彩の色が明るいブルーなのも特徴です。


 手袋に帽子、ウィンドブレーカーを着こみ、「怖くない、怖くない・・・・」と声をかけながら、迷子カラスに接近しますが、その間も親ガラスはベランダの屋根に容赦ない体当たり。屋根とネットが無かったら、どうなっていたことか。初めはカラスを外側に向けて放鳥するつもりでしたが、方向を変えようとすると翼が網に引っ掛かってしまいます。
 仕方なく、ベランダの内側へ取込んで、室内を通り、玄関から無事解放。

 しばらく親ガラスたちの興奮は収まりませんでしたが、これでめでたし、めでたし・・・・・となるはずでしたが、これには悲しい結末が。

 この数日後、またカラスがうるさく鳴きたてています。今度は通りすがりの人の頭上をかすめたり、かなり攻撃的です。 

 「カラスが死んでいる」近所の人の話に確認に向かうと、道路上にカラスの死体が。口元の色から数日前のカラスだったことがわかりました。どうやら交通事故だったようです。


撮影:2015年6月11日 横浜市西区
柳場 稔